スペイン巡礼17日目

6,20木曜日
Itero de la Véga-villalcazar de sirga29.9km
旅が好きだ。でも観光旅行は苦手だったりするので、同じ旅という漢字を使っていてもこの両者には大きな違いがあるということはとても重要なのだ。
汗を流して移動して、何を食べてもうまく思える状態で食べて、飲んで、ストンと眠り、また移動する。という旅が昔から好きです。中毒です。
人間はそう簡単には変われない、というのはこのヨーロッパに来てからも感じています。足すことではなくて、ミエモナンニモカモヲ引いていくことで変われるのかな、そもそも変わる必要はない。
今日起きると雨が止んでいた。フリースとカッパを着ても寒く、予定よりも早く出発。
雲の切れ目から、少しずつ空が見えて来て薄明かりがさしてきた。雨が降るから晴れ間が綺麗なのだ。
今日のボカディージョ＝サンドイッチ
途中のカフェで本当に久しぶりに、ヨーロッパにきて初。トーストを食べる。うーん食べた気しない。満足度ぜろ。なので、トルティーヤを追加注文すると普通のパンがついてきた。最初からこっちを頼めばよかった。
Castillaには大きな運河が残っていて、その横を歩いていく。
グチャグチャ鳥（仮）がぐちやぐちやな鳴き方しててかわいい。いつもヤブの中にいて姿は見たことない。はずがしがりや。
スペイン人でなかよかった人がバス停にいた。ヒザを痛めてリタイヤするらしい。知った顔のフランス人も足を痛めてスローで歩いていた。そろそろ半分気を引き締めないと。
Villalcazal de sigraに着く。30km歩くとさすがに疲れる。
アルベルゲ＝やどを探して回る。アメリカチームはいつも外れるので無視して、タマネギの皮むきしてるおばちゃんに聞いたり、barに入って聞いたり、公営の日当たりの良い宿を見つける。
公営のアルベルゲはだいたい、シンプルで清潔。私営は当たりはすごいけど、ハズレもすごい。私は公営好き。
お腹ペコペコだったので、宿のマダムに食堂を聞いていく。
すごく高そうな店で、隣の席の人も金持ちそう。値段表も半端ない。恐る恐る、巡礼者定食ある？ときくと。ラジャ！と。巡礼者で良かった。
水とワインがどんっと出てきて、パンも籠に出てきたのだけど！
ビシー！と衝撃が走った。
このパンは私のパン人生に大きな影響を与えるであろう！！
薄力粉のパンなのだ！
誰だ、パンは強力粉でないのできないとか教科書に書いているやつ。パンの世界は寛大にして自由なのだ。
このパンを例えるなら、ぶ厚いマリービスケット砂糖抜き、なおかつ中身はしっとりバージョン。
中身はしっかり詰まって、大きな気泡がない替わりに、しっとりしている。皮はビスケットのような甘い香りを漂わせ、サクサク楽しい食感。
おそらく成形して焼くとグルテン無いからぺったんこになるからだろう。型に入れて焼いてあって、その型の模様が付いている。クープなんて無い。
こんな美味しいパンがあるなんて。
このパン日本人の味覚に非常にあってると思います。
そしてこの店の定食は、とっても旨かった。暫定一位どころか、ヨーロッパきてから一位。10ユーロちょっとでワイン、コーヒーついて、巡礼者への愛を感じました。ちゃんと真面目におるかないとな。
Meson de villasirga
この町、villalcazar de sirgaはほのぼのしてるし、大きくなくて、なんか良い感じの村です。