今回の記事は、石窯マニアのみなさまに向けて書いております。
少し専門的であります。
ドイツ、ベルリンにはあまり薪を焚いてパンを焼いている店はありませんでした。
(パリにはけっこうある)
これは、この後訪れる、ポルトガル、スペインでも同様だったのですが、
都市の中で薪を燃やすのは結構厳しい、というのが原因であるみたいです。
やりたくても、できない。
この辺りは、日本でも同じでして、
東京で薪窯のパン屋さんを計画された方が断念されたり、
神戸の尊敬すべき薪窯大先輩のフロイン堂も、残念ながら薪を燃やすのを中止しておられます。
ひとえに、煙、の問題であります。
これはドリアンも無縁の問題ではありません。
ご近所様に多大の迷惑かけつつやっております。
このままいつまでできるか、、といつも悩ましく思っております。
では、我々は諦めるしかないのか。
しかし!よく周りを見渡すと、
都市部でも薪窯のピザ屋さんは沢山あるではありませんか。
彼らは煙問題に関しては非常に進んでおります。
ここはしっかりと教えを請うべきです。
自分も廿日市のイタリアンのもはや名店「Polipo」さんで教えてもらったことありますが、
やっぱり煙を消す技術はすごいです。
それをふまえまして、
今回のベルリンのパン屋さんを見てみましょう。
「Brot und öl」/ドイツ、ベルリン
丸いドームが見える感じ、とてもピザ窯に似ています。
四角いパン屋の窯ではありません。
ピザ屋さんの窯からインスピレーションされた窯だと感じられます。
そしてけっこう良い薪を燃やしています。
良く乾いた広葉樹の薪は煙も少ないです。でも高いです。
パン屋はめちゃくちゃ薪を燃やすので燃費が気になるところです。
煙突は、
窯内部、出口手前にあります。
扉を閉めても(小さな小窓を開けて)燃えていたので、
ダクトで引かれているのでは、と思われます。
煙はその後、何かの消煙装置を通っているのかもしれません。(ドイツ語できません。。)
窯内で燃やして、灰を搔き出すシステム。
日本の我が窯を思い出して懐かしくなりました。
種のしっかり効いたパン。しっかり焼かれていて美味しかったです。
そして、出てくるパンは、
いい感じに焼けておりました。
というのも、
パン用窯は普通、周りを砂で埋めて断熱を蓄熱をしますが、
この窯にはそれがない。
普通は、これで窯いっぱいのパンを焼くと、
焼いている途中に温度が下がりすぎ、白っぽくなるのですが、
良い色に焼けている。
何故かは解りません。
優れた蓄熱を感じさせます。
どんな窯も、一つ一つ勉強になります。
deRienのfacebookページには載せきれなかった写真があります。是非みてください。
「石窯で焼く天然酵母パン/Boulangerie deRien」
田村さんの本をよんで、考えにとても感化された高校生です。このサイトも面白くてよく読ませていただいているのですが、去年の夏、ベルリンに短期留学したついでに、ここのパン屋さんにもいってみました!ドイツのパン文化が、なんだかとてもうらやましくなりました…
これからも更新楽しみにしてブログ?読ませていただきます!
ありがとうございます!!!
ドイツのパン文化、骨太でいいですよね〜。
寒くてパン作りが難しいので、ちゃんと科学的に考えて作っているドイツと、
暖かくて放っておいてもできちゃうので、適当に作ってるフランスの違いが面白いです。。