沖縄にいた頃(もう17年前かな)、
今話題の名護市辺野古の海へ行った。
ちょうど、基地建設の話が持ち上がってきた頃でした。
「平島に人が住むときっと基地ができにくくなる、
だからタムラお前住んでみるか?」
と言われ、下見に行ったのでした。
集落のはずれからシーカヤックで漕ぎ出て、
辺野古崎の沖にある平島を目指した。
とにかく水がきれいで、
水が見えない。
カヤックの影だけが海底を走って、
まるで空を飛んでいるみたい。
平島についた。
「隣りの島まで泳げたらすごいよな」
というボスの言葉に、
「案外近いんじゃないですか」
とシュノーケルと眼鏡を付けて泳ぎだした。
が、、、、
すぐに後悔、、、
怖い!!!!!
底はとても深く、でもおそろしく透明だから、
一番下まで全部見えるのです。
まるでビルの屋上から空中へ泳ぎだす様な感覚。
足がすくむ。
島は遠い。
深い。
怖い。
キレイ過ぎて怖い。
深いというか高い。
その時、ふと思ったのです。
今やつが出てきたらパニックってしまう。と。
今、ジュゴンがフワ〜と近づいてきたら、
たとえめちゃくちゃいいヤツだったとしても、
パニックって、
人魚だ〜!
と叫びつつ溺れてしまうぞ。と。
が、なんとかやつには遭遇せず、
小パニックで隣りの長島へ漂着した。
燃え尽きたので、その後は一人で、
「波打ち際に漂着したビンごっこ」
をして遊んだ。
これは私が発明した遊びです。
シュノーケルと眼鏡を付けて、
波打ち際に横たわり、
死んだように脱力し、
波にもてあそばれるビンになりすます遊びだ。
これがいちばん、
海の綺麗さを、
全身で堪能することが出来る。
波打ち際の、
ちょうど横たわった体が隠れるくらいの水深の所で、
ゴロゴロ転がっていると、。
真っ白い砂が、
透明の水の中をおどり、
その向こうに真っ青な空が見えている。
サラサラ〜、サラサラ〜、
と砂の音がする。
ブクブクブク〜。サラサラサラ〜。
天国です。
その時私はピキーン!と直感しました。
あ、やつもきっとこれをやっている。
ジュゴンも暇な時はきっとこの遊びをやっている。と。
この遊びの素晴らしさを知るもの同士の連帯感。友情!
だから私は反対なのです。
エライ人も皆あそこに行って、
「波打ち際に漂着したビンごっこ」
をすればいい。
それぐらい澄んだ気持ちで、
真剣に話をすればいいのにと思います。
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