あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
さて、
今年はどんな年にしようかと考えています。
昨年スペインで千キロの巡礼を歩いて旅して、
いろんなモノ見て食べて考えて、
けっこう気づきがありました。
一つは、
うちのパンが美味いとか、
あそこのパンはどうとか、
どっちが優れているとか、
客が多いとか少ないとか、
そういうものを競う、
永遠に終わらない闘い、
そんな輪廻から降りれたこと。
国内にある手に入れられるベストの材料を、
へんな手をかけずに、
シンプルに捏ねて焼けば良いんだと。
そこに気づけたこと。
二つ目は、
パン屋を始めた20代後半まで、
一生懸命やっていた、
山登りや旅、自然というものと、
パンがやっとリンクしてきた。
と感じたこと。
ああ、僕が人生でやりたいことは、
こんなことかもしれない、
というものが見えてきたこと。
ドリアンも11年目を迎えるということで、
第1期は終了です。
第2期は「旅するパン屋」というテーマを自分に課すことにしました。
もともと私、パン屋転身の前は、旅の空の人生でございました。
旅することを人生のテーマにしていました。
ドキドキの連続で、
本当に沢山のことを学べるからです。
それが今のパン作りにも確実に生きています。
日本も自転車でほとんど隅々回り、
北海道で修行してほとんどの山にも登ったのも、
沖縄でインチキカヤックガイドしたり乗馬の練習したのも、
自由に旅をしたかったから。
夏でも冬でも、
山でも海でも、
自分の力で旅できる力を付けたかったから。
モンゴルの遊牧民のところへ行ったのも、
自然の中での生活力を学びたかったから。
でも、
そんなことしつつも、ずっと自分に足りないな、
と感じていたのは、
何かを作って自分でお金を作り出すこと。
我が座右の書『リトル・トリー』で、ネイティブアメリカンのおじいさんがこう言います。
「自由になるためには、商売ってもんを持たなきゃいけねえ」
そのおじいさんは、隠れてウィスキーを作っているわけです。
その現金収入で、
人種差別激しいアメリカで悠々自適にネイティブアメリカンらしく暮らしていたのです。
人間弱いものです。
金銭的に誰かに従属すると、
なかなか自由にはなれないものです。
だから、
私もパン屋になった以上、自由になるために商売を一生懸命修行しようとした。
結局、これが一番時間がかかった。
難しいし、厳しい、一時も油断できない。
でも最近になってやっと、
よちよちながら自由に歩けてきた気がしてきたのです。
そうしたら、
かつて我が人生のテーマとしていた”旅”と、
生業である”パン”が、
妙に響きあってきたのを感じるのです。
「旅するパン屋」
期せずも、
7年前に中国新聞で連載させて頂いた時の題名です。
あれはパン屋になる前の旅してた頃のことをツラツラ書いたら、
意外に好評頂いた、というものでした。
やっと自分の原点に帰ってきたのかもしれません。
2005年にブログを始めた時に書いた絵も→↑
馬と旅に出る絵ですし。。
ウマ年ですしね。。。
まあ何するかは、これといって決まってませんが、、、。
辺境のパンを探しにまたモンゴル行こうか、
ロングトレイル歩きながらパン焼くか、
夢は広がっております。
まずは鈍った体を鍛え直さないと。
deRienのfacebookページには載せきれなかった写真があります。是非みてください。
「石窯で焼く天然酵母パン/Boulangerie deRien」
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人生生きてるって感じですね 素晴らしい
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臼井さん >>ありがとうございます!長野行ったらシャクシャンティ寄りますので、また勉強させてください!