明日、10月3日、12時、
八丁堀店で再スタートを切ります。(ネット店は来週オープン)
今回、私、勝負をかけています。
あれは、
4年前だったでしょうか。
広島に、
フランスから大好きなワインの生産者、
マルク・テンペさんが何かのイベントで来られた。
2次会で酒を飲みながら話している時に、パンの話になって、
マルク「日本の麦でパンを作ってるんだってね。その麦はビオ(有機栽培)なの?」
タムラ「いやビオではないんです。」
マルク「ビオの麦は無いの?」
タムラ「なかなか買える値段のはなくて。。」
マルク「そっか、でも、ビオで作った方がいいよ」
と、会話は盛り上がるようで盛り上がりきらずに終わった。
という事がありました。
マルク・テンペさんは、ビオでワインを作ってて、その葡萄の質の違いを知り尽くしているから、
無邪気に、ビオのいい小麦を使うべきだと、助言してくれたのです。
日本の農業の事はわかるはずはなかったのです。
それは、普通のパン用小麦の4倍以上の値段がするからです。
だから、当時のうちのレシピで国産の有機の小麦を使うと、おそらく原価率は5割に迫り、
とてもじゃないけど商売にはならないものでした。
とてもくやしいというか、同じ土台で話を盛り上げられない、
劣等感というか、情けなさというか、そんな気持ちは忘れられません。
そして、
今回、1年間ヨーロッパに行って、
またくやしいけれど、食べるものが美味しかった。
料理や、調理の問題じゃなくて、素材そのものが美味しかった。
そんな体験をした私が、以前と変わらず、同じようなパンを作るわけには、
どうやってもいきません。
そこで、再スタートでは、
日本で作られた、有機栽培、ビオの小麦を使ってパンを作ります。
普通の小麦の4倍の値段。うちにとっても以前の2倍の値段の小麦粉です。
でも、
これまた重要なのは、
いい素材の食べ物を日常的に食べることです。
特別なものではダメなのです。
だから、
値段は以前と同じでだします。
関東のパン屋の普通のパンより安いくらいです。
普通にやっていたら不可能ですが、
帰国してからの一ヶ月間、
工場の設備の使い方を変えて、
スタッフ配置を変えて、
経理にもメスを入れて、
なんとか、
ちゃんと商売になるところまでこぎつけました。
ただそのかわり、今のところ、
パンの種類は、2種類だけです。(今後増やせれば増やしますが。。)
パンブロン(白めのパン)と、
カンパーニュ(茶色めのパン)。
まだ、
この粉とも1週間の付き合いなので、
粉の良さを引き出しきっているとは言えないです。
しかし、かならず、ヨーロッパのパンより美味しいパンにしてみせます!
「おれが毎日食べているパンは、こんなパンなんだぜ!」
と、皆様に胸を張ってもらえる、
どこの国の人にでも胸を張って出せるパンにすることが、自分のミッションだと思っています。
この休業中の1年半の間、
皆様の温かいご声援に本当に力を頂きました。
恩返しする番です。
まだまだの自分と、
まだまだなパンとの船出ですが、
今後とも、
ご意見、ご指導、ご鞭撻、どうぞよろしくお願いいたします!!!
deRienのfacebookページには載せきれなかった写真があります。是非みてください。
「石窯で焼く天然酵母パン/Boulangerie deRien」
SECRET: 0
PASS:
矜恃を持って働く田村御夫妻は、ほんとカックイイ‼
SECRET: 0
PASS:
先日「小麦は食べるな!」という本を読みました。この本は現代のパンコムギという品種そのものの安全性に真っ向から疑問を投げかけています。
根底にある問題は「奇跡のリンゴ」とほぼ同じです。もっとおいしく、もっと見栄えよく、もっと効率的に…。人間の身勝手で果てしない欲求によって、小麦を象徴とする様々な品種は元来の姿とは似ても似つかないカタチになってしまい、人類は今になってその大きなツケを払わされているのかも…。
もはや有機なら安全、国産なら安心、全粒粉は身体にいい、という単純な話ではなく、問題はもっともっと根深そうです。高い志を持ち、本物の誠実さや良心のある職人なら目を背けてはいけない現実だと思います。
私自身、この本を盲信するわけではなく、まだ完全な小麦断ちとまではいきません。ともあれ安全性というものは口当たりのいいキャッチコピーを並べるだけではダメで、メディアの情報もほとんど当てにならないと強い憤りを感じます。ぜひ一読を薦めます。
個人的には、小麦の原種であるヒトツブコムギでパンを作るのも面白い選択だと思います。この希少な品種の入手、商品化は相当大変だと想像しますが…
SECRET: 0
PASS:
いなきさん>>
でもまず食えねば(^^)
でないと好きな事も言えなくなっちゃいます=
SECRET: 0
PASS:
y,nさん>>あー!ナイスな情報ありがとうございます!!!!連絡させていただきます。
SECRET: 0
PASS:
夕方まで残ってるかな。。(今日は金曜日。。)
SECRET: 0
PASS:
匿名さん>>ヒトツブコムギは、英語でスペルト、フランス語だとプティ・テポートルで、フランスのこだわったパン屋だと、だいたいラインナップに並んでいます。地元でとれた有機のものが普通の値段で買えるんです。これもまた。農業のすそのの問題だと考えています。
でも実は、国産のヒトツブコムギも見つけております!
SECRET: 0
PASS:
とっても、素敵です。
頑張ってくださいね。
応援してます♪
SECRET: 0
PASS:
はじめまして。素敵ですね。私も素人ですが、パン作りが大好きで、ナチュラルなものが大好きです。是非買いに伺います♪♪♪
SECRET: 0
PASS:
kazumiさん>>あ=。なくなってしまってましたね。夕方。。
店員は18時までしっかりいるので、取り置きもさせてもらいます!
SECRET: 0
PASS:
通りすがりのaju さん>>
ありがとうございます!こんなにカンパーニュが売れた事がなかったので、ちょっと感動しつつ、お客さんの意気込みも感じて、緊張しました。。
SECRET: 0
PASS:
あかりさん>>
そのとおりです====!!!
SECRET: 0
PASS:
初めてお邪魔します。
小麦とパンについて色々検索していてたどり着きました。
コメントを読んでいてちょっと気になったのですが、「スペルト小麦(英:Spelt 仏:ごめんなさい。わかりません)」と「ヒトツブコムギ(英:Einkorn wheat、 仏:Engrain)」は異なるモノとの認識です。どうでしょう?
和名:ヒトツブコムギ 学名:T. monococcum ゲノム:AA
和名:スペルトコムギ 学名:T. spelta ゲノム:AABBDD
日本でもいろんな原材料(有機であるとか、色んなコムギの種類等)から作られるパンの選択肢があれば本当に夢みたいですね。がんばってください!
SECRET: 0
PASS:
匿名さん>>そうですね〜。違う麦です。勉強不足!!汗