オキシトシンタイム

朝の斜めからの日差しを浴びて、
幸せ物質、オキシトシンをだす。
ああー。しみじみ幸せだ。
という方法を最近教わった。

おもえば、
僕はずっとこの時間が好きだ。

山に1人で登って泊まった時の朝日。
スペイン巡礼で歩いてる時の朝。
好きすぎて、息子の名前もこの朝の時間をイメージした。

それほど、この時間が好き。
そのために、真っ暗いうちから歩いた。

パン屋は毎日、朝日を拝めるから、素晴らしい仕事だ。

誰だって、真っ暗は不安だ。

物音にびびり、
動物や犬の目に怯え、
足元だけを見てひたすら、真っ暗な道を歩く。

空が少しずつ白んでくる。

それだけで、
こころが、スーと軽くなる。

そこから、
空は数段階にも色を変えていく、
紫、オレンジ、水色、青、
それに染まる雲もまた、
燃え上がっていく。

空気が目を覚ます。

いくらいばったところで、
しょせん人間は、動物だ。
だから、こんな原初的なところが、
一番嬉しかったりするのだ。

今がもし、
真っ暗だったとしても、
夜明けのオキシトシンタイムは、
きっと、おとずれるのだ。