『「赤ちゃん」の進化学』西原克成著、を読んだ。
妻が妊娠して、出産して、子育てして、
それはまるで、人間の体の不思議を、勉強をしているような日々です。
そして、感じるのは、人間の体は本当によくできている、ということ。
さらに、感じるのは、もともとの日本の文化は、その体の性質を知り抜いて、
上手に生き、子どもを育てていいたということ。
だけれども、今は、
そんな独自の文化は薄まり、廃れ、
結果として、自分達の体の健康を削ぎはじめている、ということ。
そして、不健康がさらに不健康な文化をよんでしまう悪循環。
その一例として、
この本で、西原先生が言っているのが、
早すぎる離乳食の問題。
なのだけれども、これが、パン屋のグルテン問題と少しだぶる。
赤ちゃんの腸は、いろんなものをフリーパスで吸収する。
例えると、目の粗いザルのよう。
だから、ミルクもあっという間に吸収して、早く成長することができる。
でもそこで、タンパク質(米、小麦、豆、肉、、)をとると、
それもフリーで吸収されてしまい、
未消化のタンパク質に対応すべく免疫は抗体をつくってしまい、
アレルギーになってしまう。
成長すると、腸のザルの目が小さくなって、未消化のタンパク質は通らなくなる。
それに大人になると、胃で、タンパク質を分解してから吸収するから、大丈夫なのだけど。。。
うちのパン屋には、ちょくちょく、小麦アレルギーの方が訪れる。
伝統的な製法のパンだと、食べられる方も多い。
なぜか?
グルテンがある程度分解されているからだ。
胃で分解できないほどの強靱なタンパク質をとると、
大人でも分解しきれず、問題がおこるのでしょう。
やはり、タンパク質は、体にとても重要なのは確かだけれど、
体にダメージを与える可能性もある、諸刃の剣だ。
睡眠時間ついつい削ってしまうけど
睡眠時間はとても大切だとも書いてあった。
当たり前と言えば当たり前だけど、
最近は短くても質の良い睡眠だと良い、
ショートスリーパーでも良い、という説もあって、自分的に混乱していた。
赤ちゃんは10時間〜12時間。
大人は8時間。
しっかり寝て、骨休みしないと、われわれ2足歩行の生き物は疲れるのだ。
質の良い短時間の睡眠で、脳は回復できたとしても、
物理的に重力を受けている骨は回復できていない。
免疫系は骨と関係が深いから、白血球なんかの免疫系も弱る。
だから、寝ずに動けてしまう活動的な人ほど、
突然に免疫系の治りにくい病にかかる。
というのは、なんとなくわかる気がする。
少し前までの自分の働き方も、一般的なパン屋と同じかそれ以上だった。
立ち仕事でドタバタ働いて、睡眠時間は3,4時間で、
分解しにくいグルテンというタンパク質を自分でも摂取して(売ってるし)いるのだから、体は悪くなる一方なのは当たり前だ。
健康でない体で、いい仕事も、良い生活もできるはずはないのだから。
しっかり寝て、
いい仕事して、
良い文化を作り直さないといけないな!
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