真のファイターを見た

今日、
いつもプランターにウンコばかりしている、
私のライバルと言うべきネコが、
ゴーヤ用ののネットに引っかかって暴れていた。
深夜12時。
近づくと、
あまりにもフ−フー!、シャーシャー!
力強く威嚇している。
これには、私は敵ながら感服してしまった。

こんな状況に置かれても彼は戦う姿勢をゆるめない。
いつもなら私は追い打ちを食らわすところなのだが、
ライバルのそんなファイトに心を打たれ、
そっとゴーヤネットをはずしてやろうと近づいた。
と、その時!
さっきまでシャー!!と言っていたネコの目が一瞬変わった。
ちなみにネコの怒った時の目は真っ黒になってかわいい。
そうその目が一瞬変わったのだ。
その目は少し卑屈で、
「わ、やばい、もう逃げられない。こうなったらあの作戦だ!」
と確かに言っていた。
その瞬間、ミャオ〜〜、とまさに猫なで声が、、、。
まさかの手のひら返し。
かわいさを武器とした甘えん坊攻撃だ。

僕は一瞬その場に立ちつくしてしまった。
目の前の光景が信じられず、
ミャオミャオ甘え声で鳴いているネコを見つめていた。
悲しかった。
僕はライバルのこんな姿は見たくはなかった。
最後までファイターでいてほしかったんだ。
僕は彼のからまったゴーヤネットを取り除くと、
寂しく一人、深夜の工場に戻ろうと階段を下りかけた。
その時ネコが背後から、
「だんな、実は、俺にも子供ができたんです。
 笑ってくださって結構です。
 笑われてもいいんすよ。
 生きて帰れればいいんです。」
と言い、ニヤリと笑って塀の上に飛び降り逃げていった。
殴り合った青春は遠く過ぎ、
お互い少し年を重ねた。
大切なものを守る、ということに自分を捧げた彼こそが、
真のファイターなのかもしれません。
深夜のパン屋では色んなことが起こっています。
「石窯で焼く天然酵母パン/Boulangerie deRien」

8件のコメント

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ネコよ。。深夜12時に。。
あきらめたんじゃなく、認めたんだね。
ネコよ~自分の道を切り開くんだぞぉ~!

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生きる…何があっても生き延びてやる!

この姿勢が生けとし生きるものにとって一番大切なんだと思います

おそらく自殺をするのは人間だけなのでは?

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オーッと(=^ェ^=)‼
久々の猫ネタでんなぁー
まさしく、そんなやり取りが目に浮かぶ~♪( ´θ`)ノ
私も、宅のブーニャンコの一筋の涙に遭遇したことがありやす。
腰がひけたというか、なんだかな~な複雑な気分がいたしやした。

深夜の工場での一コマに、座布団三枚なり(笑)

明日、間に合えば、待ち焦がれたバニラパンをお迎えに伺いまーす

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ねことの戦い、お疲れ様です・・・。
なんだか落語の天神山のようなお話ですね。

ねこのトイレ、プランターの横に市販の猫用トイレを置いて、
時々掃除するのが一番ストレスなくうまくやれる、と聞いたことが。

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モンキーさん>>
そうなんです。これ実話なんですよ〜。
ネコはメスで、お腹大きかったんです。
ずっとおっさんネコだと思ってたので。。。

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ごんべさん>>
そうですよね〜
モンゴルに住んでた時に、「日本では子供も自殺しますよ」
て遊牧民さんに言ったら。
オオカミ少年呼ばわりされました。信じられないことでしょうね。普通は。

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篠さん>>
ネコ飼いたいんですけどね、なかなかパン屋やっていると飼えないので、近所のネコを追い回しています。

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ねこびとさん>>
ねことの戦い、本気のダッシュで追いかけています!
家でネコを飼っていた時はネコ用トイレ置いていたのですが、
野良猫にはきっと野良猫のプライドがあるんではないかと、ひたすら追いかけ回しています。

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