ジンギスカンと夢

私はよく、北海道の馴染みのお店からジンギスカンを取り寄せます。そこはラムではなくマトンを使っていて、締めにホルモンとうどんを入れて食べるのが定番です。
電話で注文すると、一週間ほどで商品が届きます。代金引換で受け取り、仲間と一緒にワイワイ食べる。そしてその時間が、毎回最高の思い出になるんです。

突然ですが、働き方も生き方も、実はこれとまったく同じなのです。

「注文は未来に対して行い。そして商品は現在に届き、やがて過去の思い出になります。」

逆に。頼んでもいないのに、ある日突然「高級ジンギスカンとホルモンのセット」が届くことはあるでしょうか。まずありません。
仮に奇跡的な偶然で届いたとしても、差出人不明の肉を食べられるでしょうか。怖いですよね。。

人生も同じです。自分が望む未来は、自分で注文しなければ基本的には届きません。

パン屋さんからこんな相談を受けました。
「カンパーニュをたくさん売る店にしたいんですが、なかなか売れないんです」

この話を聞いて、先ほどのジンギスカンの話を思い出せたらオーケー牧場です。カンパーニュが売れる店になりたいのであれば、その未来を注文しなければなりません。
しかし実際のお店を見ると、菓子パンもある、食パンもある、フランスパンもある、サンドイッチもある。その中でカンパーニュは商品の一部に過ぎないということがあります。
それは「注文していないけれど、美味しいお肉が届かないかな」と期待しているのと同じです。
注文していないものは届きません。未来も同じです。

また、「夢が見つかりません」という相談もよく受けます。しかし私は、少し意地悪く「本当にそうかな?」と思っています。
なぜなら、それは「自分では何も注文していないけれど、誰かがサプライズで何かを送ってくれないかな。でも好みに合わないものは嫌だな」と言っているようにも聞こえるからです。

旅行だって同じです。行き先を決め、調べ、予約しなければ出発できません。未来は待っているだけではやって来ません。自分で選び、自分で注文する必要があります。

どんな仕事をしたいのか。どんな暮らしをしたいのか。どんな家庭を築きたいのか。どこに住みたいのか。何を大切にして生きたいのか。
まずは、それを決めることです。

もちろん注文してすぐ届くものばかりではありません。時間もかかるでしょう。
お金や労力というコストも必要です。しかし注文しなければ、届く可能性すらありません。「何か楽しいことないかな」と待っているだけでは、頼んでないジンギスカンです。望む人生はやってきません。

テレビを買うときには、多くの人が真剣に調べます。
サイズはどうするか、メーカーはどこにするか、どんな機能が必要か、本当に自分に合っているのか。比較し、検討し、そして「これだ」と決めて注文します。

ところが人生の夢になると、それよりずっと曖昧になってませんか?
本当に欲しいものなのか。誰かに影響されて欲しいと思っているだけではないのか。なぜそれを望むのか。そこまで考え抜いている人は少ないものです。

だからまず、未来への注文をしっかり決めることです。
そして時間は、未来→現在→過去に流れていることを腑に落とすことです。

不思議なことに、明確に注文した未来は現実になっていきます。注文した人は自然と情報を集め、行動し、選択を重ねるようになります。その結果として、未来が少しずつ近づいてくるのです。
私の経験では、そもそも本気で注文している人が圧倒的に少ない。だからこそ、未来を具体的に決めて注文するだけでも、大きな差が生まれるのだとも思っております!