いちじくのパンと、
カレンズのパン。
パン屋を初めてから、
10年近くずっとうちの代表商品でした。
水戸黄門でいうなら、
助さんと格さんのように、
いつも立ちまわってくれた。
そんなパンは、もちろん止めたくなかったわけで。
でも、何年か前、
お客さんからこんな電話があったのです。
客「今日、いちじくのパンを買ったんじゃけど、
あれは日本のいちじくか?」
田村「あれはトルコ産です。」
客「そんな気持ちの悪いもん売ってんじゃねえよ!アホが!ガチャン!」
唖然。
悔しくて涙がでそうだった。
その遠くトルコから来る乾燥イチジクは、
丸く圧縮されて重ねられ紙箱にびっしりときれいに並べられていた。
サイズも揃えてあって、悪いものが混じっていることもない。
味もねっとり濃厚でうまい。
その丁寧な仕事っぷりは箱を開けるたびに感動するほどで、
トルコの人に感謝だな、といつもスタッフと話していた。
そのいちじくを汚い言葉で罵る。
その悔しさは、
自分のパンがどうこうよりも、
なんでなんだ。
という思い。
そもそも、日本のいちじくなんかで作ったら高くて使えない。
そんなのスーパーで売ってるいちじくの値段見れば誰だってわかるはず。
ということは、
トルコに売ってもらっているから、
なんとか作れるし食べられる。
いつまでも売ってもらえるとも限らない。(実際入ってない年もあります。)
為替の関係で安く買えているけど、
仕事の質でいえば、
我々庶民の食べれるものではない高級品だ。
なんでそれを気持ち悪いものと言えるのだろうか。
なんで、
日本人はこんなに世間知らずな馬鹿になってしまったんだ。
という悔しさだったのです。
作るべきでないのかもしれない。。
その時に、
いつかこのパンは止めようと決めていたんです。
(カレンズも同じく)
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さて、
そんな我が戦友、
いちじくのパンと、カレンズのパン。
2日間だけの再会です。
19日(土)20日(日)に市民球場跡地である、
「地ビールフェスタ広島」
にて、
祭りの特別ルールで登場です。
いちじく、カレンズと、
買ってくださっていたお客さま、
同窓会のようなものですね。
一緒に肩をたたきあいビールで乾杯プハーッと飲みにきてやってくださいませ!
1日90個焼きます。
(入場料は無料ですからお気軽に。)
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「地ビールフェスタ広島」
19日(土)12時〜20時
20日(日)11時〜17時
旧広島市民球場跡地
入場無料(ビールはチケット制、
フードは現金制)
公式ホームページ
deRienのfacebookページには載せきれなかった写真があります。是非みてください。
「石窯で焼く天然酵母パン/Boulangerie deRien」
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私は、いちぢくも好きだしトルコも好きだ。パンはドリアンが1番だと思っている。(今のとこ・笑)今日の八丁堀の列は、今朝のブログの内容に対する皆の気持ちの表れだと思うよ。またパン買いに行きます!!
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トルコの干しフルーツ、ナッツ文化はすごいです。
市場で絞りたて生のザクロジュースなんてのもいただきました。
お料理も美味しく、人もやさしく、本当にいい国です。
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そんな失礼な電話をしてくる人がいるんですね
かなり驚きました
バカな日本人・・・
ホント情けない
世間知らずの日本人・・・
視野の狭い日本人にはなりたくないな
deRin のいちぢくパン好きです☆
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りんごさん>>あの列は、そうだったのか!ありがたいです!!
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kazumiさん>>パンもうまいのですよね!
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anemoneさん>>
それだけがやめた原因ではないですけどね、ちょっと考えさせられる事件でした。