新しいものへの寛容さ


ベルギー、ドイツ、ポルトガル、スペイン、
を3週間旅して今日フランスに帰りました。
もちろんパンも見る為ですが、
もっと世の中の鳥瞰図をざっくりと見たかったからです。
そこにどんなヒントがあるのか。
でも私は一介の通りすがりなので、深いところはわかりません。
なので、今回は各地でそこに長く住む日本人の方のお世話になりました。
ベルギーでは栗田さん、田口さん、
ドイツ、ハノーバーではかなえちゃん、
ベルリンではエミさん、ミナさん、
ポルトガルでは江波戸さん、
スペインでは佐々木さん、
皆さんに案内してもらいながら、お酒をのみながら、
沢山の熱い話をきけました。
やはり異文化の中で生き抜いている人は、
みんなドラマがあって、
ビリビリ刺激を受けました。
そんな人達に連れられてディープな界隈を歩いていると、
町を歩く人々の表情が国によって全く違うのに驚きました。
たとえば、ドイツ、ポルトガル、スペインは、
人々が穏やかな顔をしていました。
旅人に対しても気持ちいい。
移民系の人が怖い、というのもそんなに感じない。
国際都市ベルリンを有するドイツは色んな言語を話す。大抵英語も話す。
ポルトガル、スペインは歴史的にアラブ文化が重要な位置を占め、人種も入り交じっている。
寛容性を感じた。頭が開いている。柔らかいイメージ。
違うものは=違うもの。
良い悪いではなくて、ただ違うもの。
それは国としての柔軟性やダイナミズムだったり、
芸術や文化の複雑性だったり面白みに繋がっていると思った。
僕はフランスが好きだけど、
もしかしたら今一番治安が悪いのはフランスかもしれません。
だからなのか活気も一番ないように感じる。
移民系の人々の雰囲気に、
差別から来るひねくれを感じる。グレている。
フランスは異質なものへは寛容ではないように感じる。
頭が閉じている。固いイメージ。
違うものは=悪い劣ったもの。
よく言われるように、
英語も話そうとしないし、自文化中心主義が強く、物事を良い悪いに二分しているような感じがする。
そんなフランスは頑に原発国家だ。
ドイツ、ポルトガル、スペインが、自然エネルギーを押し進めているのと対象的だ。
こじつけかもしれないけれど、
これには寛容性の有無が繋がっている気がする。
新しいものへ対する寛容さ、
変化することへの寛容さ、
今世紀はこれが大事で、そうでない国はつまらなくなる気がします。
そしてそう。
日本も原発国家なのだ。
異質なものに寛容性がなく、閉じこもりがちで、意外にむっつり自文化中心主義で、
マスコミ次第で物事を良い悪いにすぐ極論して二分する。
時代の流れに置いてかれます。
今日で東日本大震災、原発事故から2年ですね。
このままじゃダメだ、ということに気付けた2年だと思います。
少しずつでもいい国に近づきますように。

(サグラダ・ファミリヤ。まさに新しさへの寛容さ。ダイナミックで面白い。)
deRienのfacebookページには載せきれなかった写真があります。是非みてください。
「石窯で焼く天然酵母パン/Boulangerie deRien」