一人前


「焚き火を囲んで眠る学校」
 「一人前」
(前の世代から伝わってきた、作法、技術を次の世代に伝承できるようになった様)
 という意味らしい本当は。
 生活でも、仕事の世界でも、
 私はまだまだ半人前だ。
 例えば、パンの技術にしても、
 祖父の代の手捏ね、天然酵母、石窯、の技術を、
 私は継承していない。
 父も知らない。
 本や噂から学ぶしかない。
 モンゴルに来た日本の学生達は、
 遊牧民の地に足の着いた生活に、
 ギャフンといいそうなほど、魅了される。
 遊牧民の成人は全員どこからみても「一人前」だからである。
 技術と知恵を身につけた彼らはいつでも次世代に、
 その祖祖祖祖父からつづくモノを伝承することに準備万端なのだ。
 そこに日本の若者は嫉妬を覚えるほどに激しい憧れをいだく。
 一人前になりたくてウズウズしているのだ。
 自分をかえりみると、半人前もトホホなほどだ。
 普通の大人=一人前、という国になれば、
 日本ももっと和やかになりそうな気がするのになああ。
 だって、ウズウズは時にイライラする。
 農業を志す若者、職人を志す若者、いい傾向だなあ。
 「男はつらいよー寅次郎夕焼け小焼け」を見る若者。
 う〜ん。これもいい傾向かも。

2件のコメント

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田村さんブログしてたんですね、年のはじめからですか?
相変わらず、文章味がありますね。

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あ、しょうぞうさんだ。
しょうぞうさんは書いてないんですか?
絵のブログとかやればいいのに。

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